新型コロナウイルス感染症流行下の健診について
新型コロナウイルス感染症流行下の健診
(日本総合健診医学会からの報告をふまえて)
「受診者におかれましては、定期的な健康診断によって一定の割合で疾患の発症予防や早期診断に繋がることを念頭に、受診を計画していただきますようお勧めいたします。」
(「日本総合健診医学会ホームページ2020年9月15日のお知らせ」から抜粋)
2019年末から流行しだした新型コロナウイルス感染症(Covid-19)は、今年に入って全世界に広がり、今も収束の兆しがみえません。フランスでは10月に再び非常事態宣言が出されました。日本では、感染者・死亡者とも欧米に比較して少ないものの東京では、1日の感染者数が200人を超える日があり、今後も十分な注意が必要です。
Covid-19のため観光産業・飲食店などは大きな打撃を受けていますが、健診にも影響が出ています。先月、日本総合健診医学会から健診機関の全国調査結果が発表され、緊急事態宣言解除後、健診が再開した後も受診者が前年に比べ減っており、この傾向が続けば今年度末までに約1割の未受診者が発生する可能性があると指摘しています。当センターでも昨年に比べ、受診者数が7月の時点で3/4まで減少し、10月でも約85%と低下しています。当院では、悪性腫瘍に関してだけでも平成28年度から30年度までの3年間に胃がん82名、大腸がん18名、肺がん16名、子宮頸がん7名、乳がん17名が発見されており、受診されないために生命にかかわる疾患の発見が遅れることが危惧されます。このように健診を受けられないことによる不利益があることを皆さまに理解していただき、受診を考慮していただきたいと思います。日本総合健診医学会は、「人間ドック健診を中心とした個人の受診者におかれましては、定期的な健康診断によって一定の割合で疾患の発症予防や早期診断に繋がることを念頭に、受診を計画していただきますようお勧めいたします。」とコメントしています。当センターでは、各種学会からの提言に従いCovid-19の予防対策を可能な限り行っており、皆様に安心して受診していただけるように環境を整えておりますので、緊急事態宣言中のため健診を受けることができなかった方などは、受診を考慮していただきたいと思います。
なお、健診を受ける際は、当センター入口でCovid-19に関する問診表の記載と検温を行っており、以前より多少時間がかかりますのでご了承願います。またセンター内は定期的に換気を行っているため室温がやや低めになっており、カーディガンなど羽織れる物を事前に手元にご用意ください。